真宗大谷派西敬寺

七宝(しちほう)

《しっぽう》とも読む。7種の貴金属や宝石。金、銀、瑠璃(るり)(琉璃とも。猫眼石?)、頗黎(はり)(玻梨・水精とも。水晶)、硨磲(しゃこ)(車渠とも。貝の一種)、珊瑚(さんご)(赤珠とも。赤真珠)、瑪瑙(めのう)(馬瑙・赤色宝とも)の7種。ただし経典により異同多く、順序なども一定しない。初期の仏典にすでに見られるが、特に浄土系諸経典や法華経(ほけきょう)などの大乗経典に出て、仏国土(ぶっこくど)・極楽浄土の描写に用いられる。たとえば、浄土の林は七宝の樹木より成るとされ、<七宝樹林>とか<七宝行樹(ごうじゅ)>と呼ばれる。なお七宝焼も、金・銀・銅などの素地にガラス釉(ゆう)を焼きつけたことからの称である。(岩波仏教辞典)